オトコの進化論
山極氏は何かを背負ってしまってる?
それはおのれのオトコ性に対する忌避かもしれないし、そこらの人間にもよく見られるいわゆる「たいそうな役割を背負いたい」ナル癖の発露にすぎないのかもしれない。
前者であれば、ジェンダーブレンダーにはわからん世界だ。
![]() 「オトコの進化論 男らしさの起源を求めて」 山極寿一著 ちくま新書 筑摩書房 720円 2003/08 霊長類研究中心 |
「オトコの進化論」
p.225「科学が解明した自然は目的など持っていなかった」
p.229「多様な人びとと多様な価値を認められる社会をつくる」
進化心理学系で、かくのごとき点で嘆息できているのはまっとうに良い傾向。
いかがわしげな表現提示(オトコ)については、あとがきで配慮クギ刺しできていてとりあえず許容範囲。
(各章、扉絵の作者名が不明なんですが?)
ただし、進化心理学で良い状態をめざそうとしています類のいいこブリッコは、もう一つ山を超えてもいいのではないか。
進化結果としての性質を克服云々というありがちな正当化は、進化心理学導入紹介時期を終えたこんにちではもはや浅薄な気がする。
どんな未来を夢見ようとも、目指す方向性はそれ自体がすでに進化結果として夢描いてしまっているものなのであり、それを形成した淘汰圧なくしてなんとしうるのかどこに行きうるというのかハッピー・ピッグの牧場をこしらえたいのか。
一歩止揚した、羊飼いのような透徹したポジションを採る覚悟のないままの夢描きは、羊飼いではなく飼われる側、ハッピー・ピッグの一種にすぎないような気がする。
※ ハッピー・ピッグ 〜スティーヴン・ピンカー
[ Debating Human Happiness ]By Steven Pinker, Martin Seligman, and Robert Wright
2002/10 From: Steven PinkerA young woman raised her hand. "Professor Pinker?" Yes? I said. "I'd rather
be a happy pig." Other hands shot up. "Me too!" "Same here!" "Pig!" "Pig!"
"Pig!"若い女性が発言を求めた。
「ピンカー教授?」
「はい?」
「私は幸福なブタのほうになりたいのですが。」
次々に手が挙がった。「私も!」「同じく!」「ブタ!」「ブタ!」「ブタ!」

科学的に正しい知識を身につけて冷徹な現実とやらに対峙して生きるか。
それとも科学的正しさはどうであれ安寧で幸福な人生を全うしたいか。
科学的真理だかなんだか知らないが、ヒトの幸せに貢献するのだとおためごかしながら、実は
科学者や開発者・販売者にとって都合のいい論理なだけであって
消費者や市井の衆生の心の安寧には貢献しないたわごと
を垂れ流している立場。そういう立場に科学者は立ってしまっていないか?
つまり
今、生きて、今、死のうとしている、
そういう、今ここにいる人々を不幸にしている極悪人
のポジションにあなたは立っていないか。
それに気づいているか。
厳に見据えているか。

ま、それはともあれ、読み合わせにはこれがオススメ
↓
![]() 「男はなぜ暴力をふるうのか 進化から見たレイプ・殺人・戦争」マイケル・P.ギグリエリ著 朝日新聞社 2002/10 (原書:1999/Ghiglieri/The Dark Side of Man) 「オトコの進化論 男らしさの起源を求めて」 山極寿一著 |
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「男はなぜ暴力をふるうのか 進化から見たレイプ・殺人・戦争」





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