認知考古学のお通りだ
![]() 「認知考古学とは何か」 松本直子編 青木書店 2003/12 [ Amazon ] [bk1] |
面白い。
ちょっと取り合わせが雑多かなという感じもしたけれど、そこが今新しく発展するよできるよという分野の海千山千な楽しさでもあるんでしょう。
人間の認知能力、世界観、運動能力、神経機能に関する知見考察が、考古学的研究においてどのように展開貢献しうるか。
ミズン(マイズン)やダンバー、ジェリー・フォーダー、 4枚カード、進化心理学等は当然のごとく登場。
![]() ![]() ![]() ![]() 「心の先史時代」 スティーヴン・ミズン著 青土社 1998(原著1996) 「ことばの起源:猿の毛づくろい、人のゴシップ」 ロビン・ダンバー著 青土社 1998(原著1996) The Mind Doesn't Work That Way : The Scope and Limits of Computational Psychology by Jerry A. Fodor (2000/07) 「表象は感染する:文化への自然主義的アプローチ」 ダン・スペルベル著 新曜社 2001年(原書1996) |
あと、スペルベル「表象は感染する」の要点がまとめてあって、これ助かる。
頭悪いからあの本読んでもいまいち何のことやらわかんなかったんで。本人の主張より、周囲がそれをどう理解したかを把握するほうが、研究者ではないヤジウマには何かと便利だったり。
文化的多様性の源:宗教概念&信念。
感染伝播する宗教概念&信念。

農耕の伝播は、単に経済とか有利さとか権力とかがどうので伝播したということではなく、生活様式を変貌させるような認知枠の変貌(世界観変化:革新的な認知スキーマの登場)が伴っていたのではないか、と。
気づけば上に挙げたうち3冊がいずれも原書1996年。
大きく展開があったのがこの頃、なのかな。

ほか各章。
埋葬時に、副葬品を遺体に対してどの位置に配置して埋葬するか、その集計分析が登場する。狩猟道具は右、採集概念は左、サメの歯や玉は上位、素材や祭祀が下位、等々、これだけでもかなりの当時の世界観が把握できることがわかって興味深い。レッツ構造主義。
素人と玄人は土器を見るとき視線がどう違うか、研究者は土器の文様をうっかり逆に認知してはいないか、などおちゃめとも思えるような認知科学的アプローチもあり。
人間の世界認識とそれに伴う情報のカテゴリー化に関する考察というか入門指南も記されている。
進化心理学側から見ていると、けっこうあたりまえではと思うような記載がたくさんあるのだけれど、人間心理研究にはうとい場所で活動してきたような考古学徒さんたちにとっては、これえらい新奇な展開なのかもしれない。
新しい展開を見ておきましょう、オススメです。
へぇボタン:へぇ〜
と押してみるもよし
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