« 絵で見る江戸の病と妖怪 | トップページ | 気前良くても粗訳の本 »

2004.11.20

オーストラリアとヒト進化

 えらいあこぎなタイトルにされているが、中身はまじめに抑えたホミニッドの発掘研究紹介中心のヒト進化のご本。
 このクラスの内容なら安心して人様にお勧めできる。

cover
「5万年前に人類に何が起きたか? 意識のビッグバン」

 リチャード・G.クライン/ブレイク・エドガー著; 新書館 2004/06
 [ Amazon ] [bk1]

原書:(2002/ THE DAWN OF HUMAN CULTURE) 

 原題は「ヒト文化の夜明け」。

原書の書評:
2002/05  New Scientist
2002/09  American Scientist  A Bare-Bones Account of Human Evolution
2003/04  Human Nature Review

 NHKスペシャル「地球大進化〜46億年・奇跡の旅」でホストにネアンデルタール風の特殊メイクさせて”ネアンデルタールが今そこらを歩いていても違和感はないだろう”みたいなことを語っていたけれど、この本のp.187などの記述を見る限り、NHKスペシャルの特殊メイクはネアンデルタール風というには遠かったし、p.190ではネアンデルタール人が地下鉄に乗っていたらやはりまわりから妙だと思われそうだと記してある。

 p.268あたりではオーストラリアの古代人について紙数をさいてある。
 フローレス人の場合と同様、「由来の違う血が流れているか否か」が現代の人種問題〜差別問題に深く切り込んでくる部分もあるからか、けっこう真剣な論争の種になったりする。

最初のオーストラリア住民は50000年前
2003/02  BBC News Date for first Australians
2003/02  New Scientist New arrival date for earliest Australians
オーストラリアのマンゴー湖における人類の居住と気候変動に対する新しい年代
2003/02  Nature 421, 837 - 840 New ages for human occupation and climatic change at Lake Mungo, Australia
 
オーストラリア大陸に人類が達した時期
2002/01  Journal of Quaternary Science Volume 16, Issue 8 Redating the onset of burning at Lynch's Crater (North Queensland): implications for human settlement in Australia
 
ヒトの発祥の地はアフリカだけではないかも!
 60000年前の人骨をDNA検査(オーストラリア)
 現代人は複数の祖先種を持つのか
 ヒトのアフリカ起源説の真偽はまだまだ複雑かもしれない
2001/01  BBC NEWS Fossil challenge to Africa theory
2001/01  EurekAlert  New fossil study rejects 'Eve theory' and supports diverse ancestry of modern humans
2001/01  THE GUARDIAN  Neanderthal man challenges African Eve
2001/01   PNAS Vol. 98, No. 2  Mitochondrial DNA sequences in ancient Australians: Implications for modern human origins

 新しい発掘発見がない限りあまり動かない分野だし、オーストラリア起源のホミニッド話題もさほど回数は流れてこないけれど。
 まだまだ考古学的リサーチを重ねないと何とも言えないままの古代の世界。


へぇボタン:へぇ〜 と押してみるもよし

情報庫: 人類の進化と移住経路   ヒトの過去文化

|

« 絵で見る江戸の病と妖怪 | トップページ | 気前良くても粗訳の本 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/863/2013412

この記事へのトラックバック一覧です: オーストラリアとヒト進化:

« 絵で見る江戸の病と妖怪 | トップページ | 気前良くても粗訳の本 »