ゴミ屋敷を作らせる脳の故障
他人から見ると「なんの役にたつのさ」「ただのゴミじゃない」としか思えないものをたくさん集めてしまう人達。
いわゆるゴミ屋敷状態になることも多々。
これは、心の病なのか、脳の故障なのか、自然な性格のひとつなのか。
その人が持つ性格や行動パターンは、周りの社会にとって迷惑である場合、障害やビョーキ呼ばわりされる。
その人が持つ性格や行動パターンは、周りの社会にとって迷惑ではない場合、普通に「個性」などと呼んでもらえる。
社会環境が違えば、同じ人でも障害やビョーキ呼ばわりされたりされなかったりする。
まぁ、そこはおいといて、いわゆるゴミ屋敷。
ゴミ屋敷を作らせる脳の故障 強迫性障害(OCD)とはまた違う過剰な収集癖
2004/12 BBC News Why some people become hoarders
ゴミ屋敷、ちょっと違った手が必要?
OCDの治療法ではうまくいかない気配
脳の活動領域がOCDとは異なる
過剰な買いだめ集め込みなど強迫的な物集め癖、強迫神経障害ではくくれない障害の可能性
2004/06 BBC News Hoarding not a usual compulsion
New theory on hoarding compulsion
これまでは、ゴミ屋敷作成者さんも
・手を30回洗わないと気がすまない
・髪を抜く癖がとまらない
などの強迫性障害と同じような行動障害だろうと思われていた。
が、脳スキャンで見てみると、一部は強迫性障害と似た脳活動異常が見られるが、異常収集癖(hoarding)を抱える人の場合は強迫性障害とはあきらかに違うパターンも示していることが確認されましたよ、と。
これまで、異常収集癖を示す人は、強迫性障害と同じ扱い同じ治療をされてきたけれど、それじゃまずいんじゃないかと。
強迫性障害と比べると、異常収集癖を示す人は脳の後帯状回と楔部で活動レベルが低いらしい。
「事故で脳損傷を受けた後に異常収集癖を示し始めた人々」の場合、共通した脳異常の箇所は右前頭葉だったりする。
「右前頭葉の故障でゴミ屋敷になってるんですよ」「微細脳卒中のせいでモノを集めはじめたんですね」、などと言われたら、「寂しくて集めているんだね」めいた理解と解釈をなさっていた人たちはどうなるんでしょうか、とかそこはかとなく心配もしてしまう。
共感と行動療法は、脳の故障対策にもゴミ屋敷の解消にも効きうるので、「寂しくて集めているんだね」という理解が患者と施療者に共有されているのであれば、それなりに前向きな姿勢を鼓舞してくれたりして充分効果は見られるでしょう。
「寂しいからよ」対「違う脳のせいだ」、みたいに対立してしまうとまずいですね。
患者と施療者の思いがずれていると、良くなるモノも良くならない、これは体の病気でも心の問題でも言えること。

生物行動上、hoardingに特化した機能はそれなりに進化し備わっていうるわけで、例えばハムスターやアオアズマヤドリなどとも、これもしかしたら共通しているモジュールなのかもしれないなぁ、などと。
2004/12 EurekAlert Brain region identified that controls collecting behaviorヒトがモノを集めるその神経学的基盤 ダマジオ他
ヒトにhoardingさせる脳障害の部位は齧歯類が物品集積に使う脳部位とは異なる
2004/11 Brain2005 128(1):201-212; doi:10.1093/brain/awh329
A neural basis for collecting behaviour in humans
Steven W. Anderson, Hanna Damasio and Antonio R. Damasio
へぇボタン:へぇ〜
と押してみるもよし
| 固定リンク







コメント
うちの教授も似たような感じでゴミを大量に拾ってきます…
「必要な物」、「使わないけど使いそうな物」を混合して拾って帰ってきてしまいます…
おかげで教授部屋、実験室は2年前まですごい有様でした。(´ヘ`;)
現在は、准教授の方が「整理しなさい」と毎日のように言うようになり、教授部屋の中だけに収まっています。(´ヘ`;)
投稿: 傍観者 | 2008.05.19 12:31