心を病んでるホームレス:彼らを救うとトクになる
ホームレスはホームレスという言葉でひとくくりにしていいんだろうか。
心を病んでるホームレス 精神医療で状況改善を
2005/02 EurekAlert More homeless mentally ill than expected according to ucsd study: Interventions urged
ホームレスの人々、けっこう脳損傷をかかえている
2008/10 ScienceDaily Traumatic Brain Injury Common Amongst Homeless People
2002/05 EurekAlert! Homeless sexual minorities at greater risk for physical and sexual violence, mental illness
ホームレスは、家のない状態で放りだされている多様な人々をひっくるめて指す言葉なのかな。
雇用してもらえないのでやむなく節約生活の一種として家を省いている人もいるだろう。
主義主張の元に、社会と折り合えない認知的不協和を回避するために、そこに吹き溜まっている人たちもいるだろう。
そも、他人と同じレールに乗れる人間はホームレスやってる率は少ないと思われる。
他人と同じレールに乗れない理由。
その理由をいくつ考えつくか、も、非ホームレスがホームレスに対して抱く偏見度合いにも関わってくるだろう。
ホームレスのための支援住宅供給、効果的だが高くつく
2003/09 EurekAlert Supported housing for the homeless is more effective, but also more costly
ホームレスにお困りのご近所の皆さん、その原因はあなた方自身かも
地域社会が積極的に活動すれば、心を病むホームレスを減らすことができる
2001/10 YALE News Release Community Activism Can Curtail Homelessness Among the Mentally Ill
心の病を持つホームレスさんたちに住まいを
社会的コストから見ると彼らに住まいを与えた方がお得です
2001/05 New York Times Housing Mentally Ill People Is Cost-Effective, Study Finds
2001/05 EurekAlert Housing the homeless mentally ill pays for itself
関連記事 追記:
放置より保護のほうがオトクです
2009/03 PhysOrg Housing for homeless alcoholics can reduce costs to taxpayers
ホームレスのアルコール中毒患者に住宅をあたえるほうが、納税者へのコストを減らすことができる
大局的に見ると、福祉を充実させるほうが「みんなの」幸福度はアップする。
「自己責任だろう、救わないでほっておこう」と考える人々が増えるほど、まわりまわってみんなが損をする。いまどきは不幸の増殖を放置しておきながら「不幸はいやだ」とダダをこねる人々が多すぎる。
「正常/異常」問題にも通じるんだろうな。
医者とは、もしかしたらすごくモノカルチャーな連中なのか。
モノカルチャーに於いては、自分側の基準に合わないものはのきなみ「異常」で「理解不能」で「無価値」で「穢れた下劣な存在」なので簡単に切って捨てられる。
そういえば、「三宅島など見捨ててもどうって事ない。この状況で帰島を希望するような無謀なワガママを言う連中に巨額の支援をする必要はない」とのたまう医療関係者もどこかにいた。
ほほう。
いいね、みごとに狭視野モノカルチャーで。
「救急精神病院」でも指摘されていたが(異分野の医者が変なこと言って迷惑をこうむる例)、
身体の医者は心の問題や文化社会の問題についてしったかぶったことほざくんじゃねぇ!。
モノカルチャーなお医者さん(医療的身体健康だけが幸福の到達点なのだとして奉る人々)は、患者も「医療的身体健康だけが幸福の基準だ」と考えてしかるべきなのだとみなしてたりする?
参照: 「物語というプラシーボと人生」
ところで。
ホームレスの知り合いを持っている人はどのくらいいる?
ホームレスと言葉を交わしたことはある?
ホームレスを知らずにホームレスを語ることには偏見がつきまとう。その危なさを踏まえている人はどのくらいいる?
たまたま会話したことはあるが。
それなりにホームレス道を邁進するおのれについて一本持論をお持ちなのかなと思ったら、残念ながらさにあらず。
俺もやる気になれば社長ぐらいにはなれるんだ、そこらのホームレスとは違うんだとおっしゃって。
でも。 明らかに。 そのホームレスさんは。
他人の意図や感情を読めない人だった。
他者の心を慮れないので言動がとんちんかんな上、他者を尊重せず自分基準で他人を批判することにためらいがないので……
いかん、不快きわまりなかったのだった。
…コミュニケーション能力に障害がある可能性を示唆しても理解はしてもらえなかった。
日本でホームレスのメンタルヘルスを云々しているものはどこかにあるんだろうか。
海外ではかねてよりホームレス処遇に関わるメンタルヘルス問題が沙汰されているのだが。
そんなこと考えたこともない、やつらは好きでホームレスやってるんだからンなもんほっとけや、てな調子?
さても「正常/異常」問題。
こちら側に組み入れることがベターなのか、アチラ側を立てることがベターなのか。
そういえば、ホームレスをマンションに囲って生活保護を受けさせ、その上前をいただいて成り立つ商売が問題になっていたような。
次々にマンションや民家を「福祉施設」として改造し、ホームレスを詰め込んで、彼らが受給する生活保護費を家賃光熱費等の名目で徴収し運営する。
飼い殺し。 ですね。
マトリックスでエネルギー源として扱われるヒューマンリソース、そういう図を思い出す。(超バーチャルSFとどん底現実の取り合わせの妙がかえってリアル)
この商売が問題に火を注いだこともあってか、将来的に生活保護費は削減されていくとのこと。
2005/01 毎日新聞 生活保護:5年ごと削減検討へ 給付水準新制度
削減分を精神保健、民生委員、地域福祉の充実に向けてまわしてくれるというのであれば、なんぼかわかるのだが…。
その後 2007/08 『 自律からホームレス、自立と女のホームレス 』 「自律」という呪いが、男をホームレスに陥れる
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コメント
ミッドナイト・ホームレス・ブルーさんのところからきました、こんにちは。医者はモノカルチャー、って当たっていると思いますが、でも今回の件で「冷酷な女医さん」とくくって悪ふざけしているようにみえます。
私は身体の医者ですが、心の問題や文化社会の問題についてやはり語りたいし、率直な意見もききたくてブログしてます。
投稿: ninotika | 2005.02.05 08:51
そうそう。
なんであれらのセリフを「女」の「医者」でくくる必要があるのかという、その点は誰かがあらためてツッコんでおく必要はありますよ。声あげて下さってありがとうございます。
「女」の「医者」でくくってネタにすると、「女」でもなく「医者」でもない人間が「女」の「医者」に抱いている幻想を逆撫でして面白いわけなんですよね。(つまり「女」の「医者」はヤサシクて温情豊かなはずだと:んなことないですいろいろいます)
世間の人間が「女」の「医者」に抱いていると想定されるソレは何なのか。
結局ホームレス以外が「ホームレス」に対して抱いている幻想・偏見を利用して言論する、それと同じようなもので。
今回の「冷酷な」揶揄はいきおいどこをどう突けば読み手がたかってくるかという、一種の下卑たゲームに成り下がっています。
ただ、hotsumaさんへの個人攻撃みたいなことにはなってほしくないんで…。
このセンスを共有している人間は少なくない。「女」の「医者」というくくりに疑義をはさまずただ面白く読んで通り過ぎる読み手にも省みて欲しいところはあるし、私も敢えて礼儀よりはインパクトを採ってその尻馬に乗っかってエントリを書いた。
「人間」でもなく市井の一個人でもなく、「女」の「医者」としてくくられるようなブログを記している人間には、おのれの言動をそれなりに省みて欲しかったこともある。
「医者」であれ「科学者」であれ「政治家」であれ、そのレッテルを首から下げたまま語る場合、レッテルとの相互作用を省みる構えはなんぼか必要じゃないかな、専門に関係のない言動をするときはレッテルを背中に隠す方が賢くはないか、とか思ったり。
モノカルチャーではない信頼できるお医者さんが世の中には存在することは私は知っています。
でも「お医者さん」と一悶着起きる場合は、たいがいなんかモノカルチャー(異なる価値観の相互尊重など思いもよらない態度)が原因になっているようなので、そこはぼやいておきたかったのでした。
投稿: あまさき | 2005.02.05 10:49
関連記事置いておきますね
生活自由な「ホームレスセンター」増やす
2005/02/04 中央日報@韓国
…それにしてもなんでヨソさまさんたちは「助ける」とか「手を差しのべる」とかばかり言ってんだろ。
自分の側のほうがマトモで善良だという前提丸見え。
軋轢が起きないようなアフォーダンスを探って、共存、多様性の容認、妥協方法の提示、相手を十把一絡げにくくんないでよ。もっとアタマを柔らかく!
投稿: amasaki | 2005.02.06 11:37
著名米国漫画の Doonesburyには図書館でバリバリネット活動したり取材レポーターもこなしたりするアクティブな ホームレスの男女が準レギュラーで登場します。
Alice and Elmont - Washington homeless
日本の新聞連載漫画に常連キャラでホームレスを登場させることに抵抗があるとすればそれはなぜか。考えてみると吉。
投稿: amasaki | 2005.02.06 13:26
ども。女医でくくったのはもちろん悪ふざけなんですけど、その悪ふざけをしてみたくなった経緯を簡単に書いておきます。昨年の12月に、ぼくはひきこもり当事者の方がやっておられるblogで http://d.hatena.ne.jp/ueyamakzk/20041222#p1 を読んでいました。年を越した今年の1月には http://www.sankei.co.jp/edit/kenban/ibaraki/050114/kiji01.html が医療系のブログで大騒ぎとなり、その10日後には http://blog.livedoor.jp/nakomayu/archives/13077337.html が書き込まれて物議を醸し、という流れをヲチしていて、よくみると全員女医だなあということに気づいて「笑えた」というのが女医でくくってみた理由です。
性別や出身地や民族や職業や疾患によって個人を分類し、その「行動」の類似性を指摘して揶揄するような下劣な行為が批判されるのは当然だと思っています。よくないですよね、そういうのは。
投稿: hotsuma | 2005.02.07 00:39
あ、すみません、お呼びだてすることになっちゃいましたか。
材料を集めて新しい形にしたてあげ、耳目を集める。
それは普通に創作業でも政治(意味操作)でも行われていること。
私はそういう商売の人間だったし、ブログでも数個のパーツをコラージュして違う形を浮かび上がらせ披露するパターンで書くエントリが多い。
わかってやっている(ツッコまれ覚悟:効果と副作用について無自覚でやっているのではない)なら、それも芸やワザの一つ。
それはそれとして、そのお医者さんがたの発言を見るにつけ、日本の 医療人類学 や患者-医者間の ナラティブ研究 をなさっている方々は、何をやっているんだろうか、と暗澹たる思いをすることしきりです。(;_;)
たぶんそのお医者さんたちには全然研究成果が届いてない。
彼らが勉強不足なのではなく、 医療人類学 のほうが露出不足なんでしょう。
…彼ら(彼女ら)医療関係者にはどの本を薦めればいいだろう… とっさに良い薬を思いつけない自分がふがいないです。
G.M.フォスター/B.G.アンダーソン 「医療人類学」リブロポート p.268
【大部分の人類学者達は、同じ文化の中で
あるいは同じ階級の中で、治療効果はもっともあがると信じている。
それは患者の医者への信条や期待を理解できるからである。】
逆に言えば、医者の態度、医者の価値観が、患者を死に追いやることもある。
貶めたのはあんた。死にまで追いやったのはほかならぬあんたかもしれない。ってね。
身体のお医者さんには、 「相手がどんな物語の中でそこに至っているのか」 を考えてみて欲しいですね。
_それが仕事じゃなくても_。
「金」より「人の幸せ」を考えることが良いことだと思うのであれば。
川田順造 「人類の地平から 生きること死ぬこと」 でも、ちょっと医療人類学からはズレるけれど、日本の医療の冷淡さをなげく文化人類学者の言が読めます。
投稿: 雨崎良未 | 2005.02.07 01:27
蛇足の極みになるが、おもしろがりついでにこれも書いとく。
「救急精神病棟」 で記した中、
【短時間面接で簡単に決めつけ恫喝し薬をすぐ出す外来専門メンタルクリニック】
これは女医。↑
【患者をヒト以下と見るかのように頭から見下す院長&長期入院第一の精神病院】
この院長は男か女か未確認。↑
投稿: あまさき | 2005.02.07 23:17